『旅に出よう、滅び行く世界の果てまで。』感想と考察と
最近観た作品の中で、媒体を問わず気に入っている作品といえば表題にも出したライトノベル『旅に出よう、滅び行く世界の果てまで。』と小林啓一監督の映画『ももいろそらを』ですね。 本当に気に入っています。
あまりライトノベルとか好まない質なのですが、人力飛行機の話が出てくるときいて、前々から気になっていたのですが、どこの本屋に行っても在庫がなく、取り寄せてもらいました。
ここまで手に入れたいと思った本自体も珍しいです。色々とネット上であらすじなどを読んでしまっていたので、人力飛行機の登場の有無にかかわらず好みのストーリだったので。
肝心の感想ですね。もしかしたらネタバレしてるかもしれませんけどご了承くださいな。
文章は拙いなあ、と思うところは有りましたけれど、最近のライトノベルの荒れように比べるとずっといいですね。ちょっと前のラノベですけれども。
可能な限り、固有名詞を出さないようにしている点が自分と似ていると思いました。ちょっと嬉しくもありましたけれど、それゆえにわかりにくいところもありましたけれど、それもまた共感できた次第です。
人力飛行機の考察に関してはこちらのブログがかなり詳しいですが、自分も少しばかりやりたいので書いてみます。
機体の数字的なスペックを除くと、登場機体は以下の様な特徴があると思われます。
・プロペラ
┣中プロペラ
┣二重反転
┗三日月形
・逆V字形尾翼で単なる安定板(動かない)
・主翼を捻る事による操舵(エルロンではなさげ)
・ワイヤーリンケージ
プロペラがすごい事になっていますね。三日月形を除けば大阪府立大学と金沢工業大学の機体を足したような感じでしょうか。相当なパワーが必要だと思われます。文章の記述によればその問題を「三日月形」にすることで解決してるように見えていますけど、実際のところどうなんでしょう……。そんな形のプロペラを採用しているチームは見たことがないです。
上に紹介したブログ記事には二本のワイヤーで主翼を捻ると書かれていましたが、本文を読む限り(二本とも解釈できるが)、そうでもない可能性があります。どうやって張っているのがわからないですけれど。
これだけのものを積んで、重量30kg代は難しいのではないでしょうか……。翼も38m台もありますし……。
鳥人間関係者じゃないと書けそうにない表現もちらほらありつつも、妙な部分もあるので、おそらく著者の友人に鳥人間関係者がいて、また聞きで描いたのではないでしょうか……。
あと、ここからネタバレしてるかも。
喪失症、についての考察もしてみようとしたのですが、結局意味の分からない文章になったので挫折。
ただ、「琵琶湖」「能登半島」という地名が出てくることからフォッサマグナ以西の地名はまだ比較的喪われていないのではないかと推察する。また乗り物の名前も残りやすそうである(ex,スーパーカブ、ジョナサン(登場した人力飛行機の名前))。
たったこれぐらいだけですがね……。
では、また、また。