どんぐりと抜け殻
この間、近所でどんぐりが落ちているのを見つけた。たまたま、下を向いたらそこに沢山のどんぐりを見つけたのである。この場所はしょっちゅう通る遊歩道で何年も前から馴染みの場所であったのだが、どんぐりが落ちている場所だとは全く知らなかった。
せっかくなので1つだけ拾って帰った。どうして拾って帰ろうと思ったのか自分でも不思議だが、これを見つけた時に郷愁感に浸された気がしたのだ。別にどんぐりのプールに入りたいとは思わないけれど。
前にどんぐりに拾ったのは小学生の頃だったと思う。拾ったどんぐりに楊枝や串を刺して独楽を作ったり、ただただ滑り台から転がしたりして遊んだ思い出がある。そんな事をやっていたのがもう10年以上前の事と考えると感慨深くなってしまったのだ。
小学生の頃は本当に毎日の様に外で遊んでいた。虫取りをしたり、運動は決して得意ではなかったけれど野球をしにいったりした。最近、外で遊ぶといえば時々サイクリングかマルチコプターを飛ばしに行く程度。遊び以外を含めるとクラブに関わることとか、撮影とか。自由な時間が沢山あったあの頃に、今やっている事の幾つかを回せないかと思う事もある。
夏がどんどん恋しい季節が近づいてきている。
どんぐりではないが、夏になれば蝉の抜け殻を通りすがりに見つけては集めたくなる。どうしてか分からないけれどそういう衝動に駆られるのだ。これもこのどんぐりを見つけた時のいわば「ノスタルジースイッチ」なのだろう。
就職活動も終わって、春からは社会人になる事が決まった。
今以上に忙しい日々が待っているだろうが、こういうノスタルジースイッチが入る程度の余裕は持っておきたい。